職業と資格別

翻訳の経験を活かして家にいながら収入を増やすポイントとコツ

会社勤務だけでなく在宅勤務やフリーランス等、働き方が選べるようになりつつある今、外国語の経験があるなら家で翻訳の仕事をするという選択肢もあります。

翻訳家と言うと、少し前までは一部の専門家に仕事が集まる敷居の高い職業でしたが、世界中でインターネットが普及した現在ではその裾野は広がり、以前よりは仕事を選びやすくなっています。

今回は、家でできる翻訳の仕事について、その内容や仕事の取り方、収入などを見ていきましょう。

家でできる翻訳家の仕事内容


翻訳の仕事には様々な種類があります。中でも企業のために翻訳をする実務翻訳、産業翻訳と呼ばれる分野には、以下の様なものがあります。

  • IT、コンピューター、情報通信関連
  • 医学、医療、薬学関連
  • 金融関連
  • 特許関連
  • 一般科学、工業技術関連
  • 経営、財務、契約書関連
  • 政経社会関連

その他にも、翻訳家と言えば…の文芸・出版翻訳や、映像翻訳があります。

翻訳の仕事は、大きく分けて、企業に翻訳担当として勤めるか、フリーランスとして自宅で仕事をするかの二通りの方法があります。

この記事では「フリーランスとして仕事を得る方法について」ご紹介していきます。

翻訳の仕事の始め方


フリーランスとして翻訳の仕事を得るには、どんな方法があるのでしょうか?

経験者と未経験者では始め方が異なります。

翻訳経験者は直接仕事選びに進みましょう。ブランクがあっても大丈夫、実績が大切です。反対に、翻訳は未経験…という人は、経験値UPや実績作りから始めると◎。

ここで両者の始め方について見てみます。

経験者は得意分野をアピールして翻訳会社に登録

既に翻訳の実績がある場合は、仕事探しの幅が広がります。以前仕事をしていた会社に仕事の相談をするのも良いですね。

外注で仕事を回してくれる可能性もあります。

その他フリーにおすすめなのは、翻訳会社に登録することです。

登録には書類審査とトライアルを受ける必要がありますが、一旦合格すれば徐々に仕事を回してもらえるようになります。得意分野、専門分野を持っている方が強みになるので、アピールしていきましょう。

無い場合は、色々な翻訳の仕事を受けつつ、自分に合う分野の専門性を高める勉強をしていくと将来差が付きます。

未経験ならスクール卒業後の翻訳会社に登録が早道

外国語は得意だけど翻訳は未経験という方は、まずは翻訳の勉強を始めましょう。

独学でもスクールでもOKですが、やり方が不安という方はスクールがおすすめ。実践に役立つ翻訳の学び方を、プロの講師が丁寧に教えてくれるので、独学よりも効率良く学べます。

翻訳会社が運営するスクールや、翻訳者ネットワークを併せ持つするスクールもあります。そのようなスクールには、実績や人脈のない未経験者でも、翻訳家としてのキャリアをスムーズにスタートさせやすいというメリットがあります。有名な2社のリンクを貼っておきます。

サン・フレアアカデミー
フェロー・アカデミー

翻訳家に必要な資格、スキル


実は、翻訳家になるために必須の資格はありません。実力重視の世界です。ただし、自分の翻訳スキルを伸ばしたい、実力をアピールしたいという時に役立つ資格はあります。

また、検定の合格がそのまま仕事探しに結び付くような合理的な資格もあります。主なものをいくつか見てみましょう。

【JTA公認】翻訳専門職資格試験

一般社団法人 日本翻訳協会が主催する「翻訳専門職資格試験」は、ハイレベルな翻訳の実力と、それを実務に活かせる能力を証明するための資格です。

英語と中国語から選択でき、翻訳の力だけでなくIT技能や翻訳マネジメントなど、より実務的な内容が取り込まれているのが特徴です。試験は4科目あり、それら全てに合格する必要がありますが、1科目ずつ受けることも可能です。

難易度が高いことが有名なこちら資格ですが、合格した後で更に2年の実務経験が認められれば、JTA公認の翻訳専門職という資格が与えられ、堂々たる実力の証となります。

一般社団法人 日本翻訳協会

【JTF】ほんやく検定

一般社団法人 日本翻訳連盟が主催するのは「ほんやく検定」です。

試験は1~3級の実用レベルと4~5級の基礎レベルに分けられます。

3級以上の合格者には翻訳士の称号が与えられ、2級以上にはJTFの公式サイトや機関誌にプロフィールを載せる権利が与えられます。それにより、約170社のJTF加盟翻訳会社から仕事を獲得しやすくなるので、是非2級以上を目指したいもの。

受験者には、実際に翻訳業務に携わっている人や、独立を目指す人、翻訳家を目指す学生など幅広い層がいます。

一般社団法人 日本翻訳連盟

【株式会社サン・フレア】翻訳実務検定 TQE

TQEは、翻訳会社である株式会社サン・フレアが主催するもので、実務に耐えうる翻訳力を認定する検定です。

3級以上の合格者は会社に翻訳者として登録でき、仕事がもらえるようになるので、フリーの翻訳家を目指す人にも人気です。

インターネット検定なので辞書やWebサイトなどで調べながら、自宅でじっくり受験できるのが特徴。そして合否判定だけでなく、解答や添削者の解説等、フィードバックが充実しているのも魅力です。

検定を受けることで実力UPに役立ち、翻訳会社のトライアルにも強くなります。

翻訳実務検定 TQE

フリーランス翻訳家の収入は文字単位orワード単位で◯◯円


翻訳の報酬は、英和の場合は元になる英語の1ワード単位、和英の場合は元になる日本語の1文字単位で決められています。JTFによれば、平均からみる報酬の目安は、英日翻訳で1ワード当たり26~35円、日英翻訳で1文字当たり20~30円です。

翻訳の主な報酬単価
  • 英日翻訳:26〜35円/1ワード
  • 日英翻訳:20〜30円/1ワード

例えば1ワード30円の仕事を、1日で2,000ワード翻訳をしたとすると、日給60,000円になります。ただしこれはコンスタントに毎日続く収入ではなく、ひとつの目安です。

未経験は利益より実績重視

翻訳未経験者の場合、初めから上記の目安報酬を得るのは難しいでしょう。

翻訳の仕事は実力や実績が重視されます。

まずは実績作りに力を入れるのが先決です。トライアルや検定を通るなどして翻訳会社に登録できたら、小さな仕事でも受けて実績にしましょう。

残念ながら、どうしてもベテランに仕事が回るので、最初は仕事が来ないことも。それでも辛抱強く待ちながら、他でも仕事を探して実績作りに励みましょう。コツコツと積み重ねていくことで信頼を獲得でき、大きな仕事へと繋がっていきます。

未経験者と経験者の相場比較

気になる未経験者と経験者の相場比較ですが、単に未経験者というだけのくくりの相場はないようで、単純な相場を比較することはできません。

ただ、経験が少ないと翻訳会社に登録する際に、提示される基本単価が妥当かどうか分からず、とても安い単価で契約してしまうこともあります。

搾取されているような気持ちになりますが、実は悪いことばかりではありません。

安い単価の仕事は高い仕事より回ってきやすいので、実績をどんどん積めるチャンスでもあるのです。期間を決めて、割り切って実績を積んでいくのも一計です。

逆に、未経験なのに高い単価を要求してしまうと、仕事が来なくなる恐れも。そこは翻訳会社のコーディネーターによく相談して、相場から逸脱しないように「感じよく」話を進めるのがおすすめです。

翻訳で一番高給を望める分野

翻訳の報酬は、専門性が高いほど報酬が高くなる傾向にあります。

実務翻訳で一番報酬が多い分野は、医学薬学系の分野です。

専門用語が多い特許関連も高めです。また、英語よりもその他の言語の方が、扱う人が少なくなるので報酬の割も良くなります。

ただし、能力や納期、難易度、クライアントの方針など、報酬が決まるのには様々な要素が絡むため、一概に何が一番高給かを決めるのは難しいでしょう。

家でできる翻訳の仕事を手に入れるポイント


家にいながら翻訳の仕事で収入を得たい!という時に、確実に翻訳の仕事を手にするためのポイントをご紹介します。。

複数の翻訳会社に登録する

翻訳会社への登録は、トライアルを受けるか、各社が主催する検定試験に優秀な成績で合格するか、スクールに通って成績優秀者として選ばれるかの3つの方法があります。

トライアルの合格率は高くなく、難しい試験なのですが、できれば翻訳会社への登録は複数しておいた方が良いでしょう。ひとつの会社と上手くいくとも限りません。

複数の取引先があれば、リスク回避になります。もちろん、仕事が回ってくる確率も高くなります。

チェック、校正業務も視野に入れる

翻訳の経験が少なく、まだ仕事が沢山回ってこないという方は、翻訳のチェックや校正の仕事も並行して探し、経験を積むという方法もあります。

それらはチェッカーや校閲という仕事で、求人サイトやクラウドソーシングでも募集があります。

人の翻訳をチェックできるので勉強にもなり、翻訳関連の仕事として経験値はUPします。

クラウドソーシングで実績作り

クラウドソーシングでは、どちらかというと専門性が低めの仕事が多いです。そのため基本的に報酬は低めですが、仕事を得るまでのルートは翻訳会社よりもシンプルなので、良い仕事に巡り合えれば実績を積むのには悪くない方法です。

クラウドソーシングで多いのは、Webサイト系の翻訳。海外サイトの和訳や、外国人向けのガイドページの作成など様々です。求められるレベルの高低差はあるものの、仕事の幅は広く、継続案件に繋がる可能性もあります。

口コミや評判から見るフリーランス翻訳家のメリット・デメリット


自宅で翻訳家として収入を得ている人達の口コミを調べ、それをメリット・デメリットに分けてご紹介します。

メリット

  • 誰よりも先に原文を訳して人に提供できる喜びがある
  • 人の下で働かなくても良い
  • 専門性のある仕事ならサラリーマン以上の年収を稼ぐことも可能
  • 学歴や年齢による制限がない
  • 開業資金があまりかからない

フリーランス翻訳家の一番のメリットは、能力や働き方によっては平均的なサラリーマン以上の年収が見込めることです。もちろん主婦の副業的に行うことも可能です。

学歴や年齢も関係なく、時間を自分でやりくりして仕事ができる点も大きな魅力です。

デメリット

  • 一人で家にこもり、何日も人と話さない日がある
  • 自己管理がしっかりできないと厳しい
  • 好きじゃないと務まらない
  • 仕事量にバラつきがあり、忙しい日は寝る暇もないが、何日も暇な時もある
  • クライアントの無理を聞くしかない雰囲気もある

大きなデメリットは、一人で過ごす時間が長いこと、そして仕事量にバラつきがあることです。

自宅で完結できる仕事なので、何日間も誰とも話さずに翻訳を仕上げることも多く、それが耐えられず会社勤務スタイルに戻る人もいるそう。また、忙しい時期は寝る間もないほど仕事が詰まるので、自由度が高いフリーランスとは言え、そんなに自由に生活はできないとの声もあります。

フリーランス翻訳家に向いているのはこんな人


以上のことから、フリーランスの翻訳家に向いている人はこんな人です。

フリーランスの翻訳家に向いている人
  • 一人で机に長時間(長期間)向き合うことが苦にならない
  • 翻訳が好き
  • 原文を人に分かりやすく伝えるための工夫や努力を惜しまない
  • 言語以外の専門分野や異国文化への探求心を持てる
  • 仕事に波があっても自己管理がしっかりできる

当てはまる人は、翻訳家の素質十分です!誰でもできる訳ではないのが翻訳家の仕事。

適性がある人は、是非チャレンジして見て下さいね。

翻訳の仕事は求人サイトでチェック

翻訳会社ほど専門性の高い仕事はありませんが、クラウドソーシングや求人サイトでも翻訳の仕事を見つけられます。まずは、どんな仕事の募集があるのか、求人サイトで見てみませんか?ここではおススメの求人サイトをご紹介します。

バイトル

バイトルは日本最大級の求人数を誇る求人情報サイトです。

翻訳業に関しては社員や派遣の募集が多く、フリーランスになる前の実績作りとして、まずは会社勤務スタイルの業務を探しているという方に向いています。収入などの参考にもなります。

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王道ルートでフリーランスの翻訳家に

翻訳家の仕事は家でも十分にできる職業で、未経験でも実力があれば仕事を受けることが可能です。そして実績を積み、専門性が高くなればなるほど収入は増える傾向に。

今回ご紹介したフリーランス翻訳家へのルートは、独学かスクールで翻訳を学び、検定やトライアルを受けて翻訳会社へ登録、その後徐々に仕事が回ってくるようになるというものでした。これからフリーの翻訳家を目指す方には、是非参考にして頂けたら幸いです。